【2024年11月電気料金値上がりへ】電気料金は今後どうなる?

「また電気代が上がった…」と嘆いている方は多いのではないでしょうか。

かつては当たり前だった電気料金が、今や家計の大きな負担となっています。

この深刻な問題の原因と、今後の見通しについて、具体的なデータの意見を交えてご紹介します。

目次

電気料金は今後値上げに!電気料金の政府支援は2024年10月で終了

2024年10月までの支援策

2024年8月から10月にかけては、「酷暑乗り切り緊急支援」として、電気・ガス料金の値引きが行われました。これは、記録的な暑さによる電力需給の逼迫や、物価高騰による国民生活への影響を緩和するための緊急対策でした。

10月以降の支援策

2024年10月以降は、原則として、この「酷暑乗り切り緊急支援」は終了しています。つまり、電気料金の政府による直接的な値引きは行われていません。

なぜ支援策が終了したのか?

支援策が終了した主な理由は、以下の通りです。

財政状況: 長期的な支援は財政負担が大きいことから、一時的な支援策とした。

電力需給の安定: 夏場の電力需要ピークが過ぎ、電力需給が安定してきたため、緊急的な支援策の必要性が低下した。

電気料金の主な構成要素

電気料金は、大きく分けて以下の要素から構成されています。

  • 基本料金: 契約アンペア数や契約容量に応じて支払う料金です。電気を使用するかどうかに関わらず、契約しているだけで発生します。
  • 電力量料金: 使用した電力量(kWh)に応じて支払う料金です。一般的に、使用量が多いほど料金も高くなります。
  • 燃料費調整額: 燃料費の変動を電気料金に反映させるための調整額です。燃料費が高騰すれば、この金額も上昇します。
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金: 再生可能エネルギーの普及を促進するための賦課金です。

各要素の詳しい解説

基本料金

  • 契約アンペア数: 電気製品を同時に使える容量の目安です。契約アンペア数が高いほど、基本料金も高くなります。
  • 契約容量: 業務用の契約で多く使われる用語で、主に需要のピーク時に供給できる電力の大きさのことです。

電力量料金

  • 従量電灯: 一般家庭でよく使われる料金体系で、使用量に応じて段階的に料金が変化します。
  • 時間帯別電灯: 時間帯によって電力量料金が異なる料金体系です。夜間など電力の需要が低い時間帯に電気を使い、料金を抑えることができます。

燃料費調整額

  • 燃料費の変動: 石油や天然ガスなどの燃料価格が変動すると、発電コストも変動します。この変動を電気料金に反映させるために、燃料費調整額が設けられています。
  • 2ヶ月ごとの調整: 燃料費調整額は、概ね2ヶ月ごとに算出され、電気料金に反映されます。

再生可能エネルギー発電促進賦課金

  • 再生可能エネルギーの普及: 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの普及を促進するために、すべての電気利用者が負担する賦課金です。

今後の電気料金は値上げする!その理由とは?

電気料金値上げの理由①

まず、2024年4月より電気に容量拠出金という法律が設けられました。

もうすでに皆さんの電気料金にも追加されている項目です。

容量増設金制度とは?

目的:将来の電力供給の安定化

開始時期:2024年4月1日から

負担者:小売電気事業者、一般送電事業者、配電事業者、最終的には電力消費者

容量増設金制度の仕組み

  1. 容量市場の運営:電力広域的運営推進機関が4年後に必要な電力供給力を見積りし、オークション方式で発電事業者から調達します。
  2. 費用負担:小売電気事業者等容量拠点出金を支払い、その費用は電気料金の一部として消費者に転嫁されます。
  3. 発電事業者への支援:落札された発電事業者は、将来の収益が約束されることで、発電所の新設や維持が促進されます。

制度導入の背景

  1. 電力自由化:2016年4月の電力全面自由化により、電力供給システムが分割され、競争が熱心化しました。
  2. 再生可能エネルギーの拡大:再エネの普及により、従来型発電所の発電性が低下し、安定供給のリスクが受け止められました。
  3. 電力の安定化:2021年の反省や市場価格上昇などの事例を踏まえ、安定供給の必要性が認識されました。

容量拠出金は、私たちが支払うべき金額であるが、この項目により発電所の改修や維持が促進され、電力の安定供給が維持される狙いがある。

簡単に言えば「電気の市場を安定させて、電気を契約している消費者にメリットをもたらそう!」という感じです。

電気料金値上げの理由②

2024年の再エネ賦課金は3.49円という単価です。

再エネ賦課金とは、再生可能エネルギーの普及促進のために電気料金に上乗せされる費用です。

これは高いのでしょうか?

値上げした?再エネ賦課金の推移

過去の推移は以下の通りです。

年度単価(円/kWh)
20243.49
20231.40
20223.45
20213.36
20202.98

再エネ賦課金の上限は年々上昇傾向にあります。

また、2012年の制度開始以来、現在、過去最高の金額となっております。

再エネ賦課金の特徴とは

  1. 全国一律の規定で、年に一度見直されます。
  2. どのように電力会社と契約していても、電気を使う場合には必ず支払いが発生します。
  3. 自家発電・自家消費の場合は、再エネ賦課金の負担対象外となります。
  4. 環境省の予測によると、2030年頃から減額が始まり、2048年に制度が終了する予定です。

再エネ賦課金の計算方法

再エネ賦課金は以下の式で計算されます

再エネ賦課金 = 再エネ賦課金 × 電気使用量(kWh)

月平均400kWhの電気使用量の場合、2024年度の再エネ賦課金は以下のように計算されます

400kWh × 3.49円/kWh = 1,396円/月

再エネ賦課金とは、簡単に言えば、原子力発電や火力発電など、電気に作る費用が割高ですので、その負担をみんなで負担して再エネを増やしましょう!という感じです。

電気料金値上げの理由③

燃料費調整額の上昇

何と言っても、全ての電気に影響するのがこの項目です。

燃料調整費(燃料費調整額)とは?

燃料費調整額とは、電気を作るために使う燃料(石油や天然ガスなど)の価格が変動したときに、その影響を電気料金に反映させるためのものです。

燃料価格の変動: 石油や天然ガスの価格は、国際的な情勢や需要と供給のバランスによって常に変動しています。
発電コストへの影響: 燃料価格が上がれば、発電するためのコストも上がります。
電気料金への反映: 発電コストの上昇を、電気料金に反映させることで、電力会社が安定的に発電を続けられるようにするためです。

夏と冬に電気料金が上がる理由は、電気の需要が高くなった時に電気の燃調費がとっても上がるから!

下記のグラフは、1年間の燃料調整費の推移です。
11月と8月が爆上がり!なのです。

つまり、電気の内訳の項目にある「燃料調整費」が夏と冬に上がるから、電気料金はとても高くなります。

燃料費調整額の仕組み

燃料価格の上昇時: 燃料費調整額がプラスになり、電気料金が上昇します。
燃料価格の低下時: 燃料費調整額がマイナスになり、電気料金が下がることもあります。
毎月変動: 燃料価格は毎月変動するため、燃料費調整額も毎月見直されて、電気料金に毎月影響します。

燃料費調整額のメリットとデメリット

メリット:

  • 発電コストの変動を電気料金に反映させることで、電力会社の経営を安定化させることができます。
  • 燃料価格が下がった場合は、その恩恵を消費者も受けられます。

デメリット:

  • 燃料価格の上昇時は、電気料金が上昇するため、消費者の負担が増えることがあります。
  • 短期的な燃料価格の変動が、電気料金にすぐに反映されるため、消費者にとっては分かりにくい場合があります。

現在の新電力では、市場連動型と言って、この燃料費調整額のシステムを取り入れており、毎月の電気料金単価が変動します。

燃料費調整額の推移

こちらは、東北電力の燃料調整費の推移になります。

2024年8月~10月まで、国の支援金が入っているので、あまり上昇しているようには見えませんが、これが無くなるとやはり、右肩上がりになっています。

また、国の支援は8月~10月の3カ月間のみなので、2024年の冬はかなり上がる事が予想されます。

以上の事より、現在、電気料金値上げの真っただ中になります。

ではどうしたらいいの?

正しく電気を選ぶこと!

燃料調整費の影響を受けにくい新電力を選ぶのが一番です!

上記は、私が選んだ「市場の燃料調整費を受けにくい新電力」のランキングです。

新電力では、どの電気を選んでも電気の質に変わりはありません。

少しでも安い所を選びましょう。

まだ間に合う!冬の高くなる前に電気を切り替えよう

電気の切替えは1ヵ月~2ヵ月かかります。

今この瞬間に電気の切り替えすることをおすすめしています。

電気の切替えは難しい?

電気の切り替え、ご検討されているのですね。最近は、さまざまな電力会社が登場し、よりお得なプランを選ぶことができるようになりました。しかし、切り替え方や注意点が分からない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、電気の切り替え方について、分かりやすくご説明します。

電気の切り替え方について詳しく知りたい方はこちら↑

電気を切り替える前に確認すること

  • 現在の契約内容の確認: 契約期間や解約手数料など、現在の契約内容をしっかりと把握しておきましょう。
  • 新しい電力会社のプラン内容の比較: 料金プランだけでなく、契約期間、解約手数料、支払い方法、サービス内容などを比較検討しましょう。
  • 自宅の電気の使用状況: 一ヶ月の電気使用量を把握し、自分に合ったプランを選ぶようにしましょう。

電気を切り替える手順

  1. 新しい電力会社を選ぶ: 比較サイトなどを利用して、自分に合った電力会社を選びましょう。
  2. 申し込み手続きを行う: 電力会社のウェブサイトや電話で申し込み手続きを行います。
  3. 切り替え完了: 新しい電力会社からの通知をもって、切り替えが完了となります。

※今使っている電力会社への解約手続きは、ほとんどの場合不要です。
 新しい電力会社へ申し込むと、自動的に解約になります!

電気を切り替えるメリット

  • 料金の節約: 従来の電力会社よりも安い料金プランを選ぶことで、電気料金を抑えることができます。
  • サービスの充実: 各電力会社は、さまざまなサービスを提供しています。例えば、電気料金の支払い方法の多様化、スマートメーターの導入による見える化など、自分に合ったサービスを選ぶことができます。
  • 再生可能エネルギーの利用: 環境に配慮した電力会社を選ぶことで、再生可能エネルギーの利用に貢献できます。

切り替えたい電力会社のホームページで、シュミレーションにかけてみることをおすすめします!

電気料金の高騰を抑制するための対策とは

電気会社を変える他にも色々な節約方法を少しご紹介します。

照明編

  • LED電球への交換: 白熱電球や蛍光灯に比べて消費電力が少ないLED電球への交換は、最も手軽な節電方法の一つです。
  • こまめな消灯: 部屋を出るときや、使っていない部屋の照明はこまめに消しましょう。
  • タイマーの活用: 照明をタイマーで自動的に消すことで、無駄な電力を消費するのを防ぎます。
  • 自然光を最大限に活用: 日中はカーテンを開けて、自然光を部屋に取り入れることで、照明の使用時間を減らせます。

冷暖房編

  • 設定温度の見直し: 夏は28℃、冬は20℃を目安に設定温度を見直しましょう。1℃の温度変化で、電気代は約10%変わるといわれています。
  • 扇風機やサーキュレーターの併用: エアコンと併用することで、冷暖房効率を上げることができます。
  • 窓際の遮熱・断熱: 夏は遮熱カーテンや遮熱シートを使い、冬は断熱シートなどを活用することで、冷暖房効率をアップさせます。

家電製品編

  • こまめな電源オフ: テレビやパソコンなど、使わない家電製品の電源はこまめに切りましょう。
  • 待機電力の削減: コンセントからプラグを抜く、マルチタップを活用するなど、待機電力を減らす工夫をしましょう。
  • 省エネ家電への買い替え: 冷蔵庫や洗濯機など、買い替えの際は、省エネ性能が高い製品を選びましょう。

その他

  • お風呂のお湯の温度を下げる: お風呂のお湯の温度を1℃下げるだけでも、ガス代の節約につながります。
  • 食器洗い機はまとめて使う: 食器洗い機を使う際は、一度にたくさんの食器を洗うことで、節水・節電につながります。
  • 炊飯器の保温時間を短くする: 炊飯後は保温時間を短くしたり、保温機能を使わずに、冷蔵庫に移し替えるなどしましょう。

まとめ

新電力は、従来の電力会社とは異なる魅力的なサービスを提供しています。

電気料金の削減や環境への貢献など、様々なメリットがありますが、契約内容をしっかりと確認し、自分に合った電力会社を選ぶことが大切です。

また、日頃の小さな積み重ね(節電)によっても、大きく未来が変わるでしょう。

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この記事を書いた人

米どころ新潟県在住。節約マニア。
2021年12月に長女誕生から
将来を真剣に考えるようになり、節約をスタート!
ポイ活やお得サイトを利用して
2022年に合計100万円の節約に成功!
ポイント活用で”ちょっぴりリッチな生活”をする事を目指して、リサーチした情報を紹介します。
会社の100時間越えの残業やパワハラ上司から抜け出したくてフリーランス転身を夢見ています。

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